Allegro Tranquillo

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トリスタン

トリスタンといえば、クラシックファンがまず思いつくのはワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」。オペラ全曲はとてもじゃないけど見たことがなくて、前奏曲しか聴かないけど。前回、ショーソンの「アルトゥス王」をワーグナーっぽいと書いたけれど、本家はまた別格にねちっこい。これは調性音楽も崩壊しますわ。

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」

ところで、恥ずかしながらトリスタンが円卓の騎士の一員に数えられているということはFGOで初めて知った。トリスタンとイゾルデの伝説がランスロットとグィネヴィアの関係に被っているという点にも改めて気付いた。その辺を示唆するのが、イギリスの作曲家アーノルド・バックス(1883~1953)の交響詩「ティンタジェル」。ティンタジェルとは英コーンウォール地方にある地域の名前であり、アーサー王ゆかりとされる古城の名前でもある。トリスタンとイゾルデの舞台もまたコーンウォールということで、作曲者はこの交響詩の中にワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」中の「病めるトリスタンの動機」と呼ばれる半音で下降するフレーズを引用し、アーサー王とトリスタンのつながりを音楽的に表現している。

Bax, A.: Symphonies Nos. 1-7 / Rogue's Comedy Overture / Tintagel

Bax, A.: Symphonies Nos. 1-7 / Rogue's Comedy Overture / Tintagel

どうでもいいけれど、ティンタジェルと千反田えるってちょっと似てるよね……。